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作品紹介

建築デザイン



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Uchiminowa(CHIBA)

運動公園に隣接する広い敷地に聳える展望園舎

本計画は公立保育園の民営化事業の公募において、認可保育園×児童発達支援事業所×子育て支援施設の多機能化モデルを提案し、採択されたものである。
広大な庭園を包括する内みのわ運動公園や八重原小学校に隣接し、区画整理された当該敷地は最高に恵まれた環境下にある。南北に長い敷地は、隣地側に駐車場をとり、西側に園舎、東南側に園庭を計画した。森林のような公園や草原のようなグランドを借景としている。

インクルーシブ保育のパイオニアでもある社会福祉法人どろんこ会の保育園では、異年齢保育に加え、児童発達支援事業所も併設し、健常児も障害児も分け隔てなく一つ屋根の仕切りのない空間で保育を行えるインクルーシブ保育が可能な平面計画としている。園庭で活動する機会が多い3~5歳児室+発達支援室は1階に設け、生活の中心となる縁側を介して園庭を裸足で駆け巡ることができる。縁側は玄関を通らずに直接園庭から受け渡しができるように靴箱や手洗い・足洗い場を備えている。

0~2歳児室は上階に設け、乳児でも園庭を眺めることができるように、床レベルからの大きな開口部を設け、連窓のファサードとした。園庭や下階とは立体的に繋がるように、吹き抜けの縁側や広いバルコニーを設け、様々な活動を見出すことができる、明るく開放的な半屋外スペースとなる。さらに2階には子育て支援室としてカフェスペースを設け、地域の人々も自由に利用でき、交流を行うことで子供たちを見守ることにつなげている。地域社会への参加・包括(インクルージョン)を具現化する施設となることを期待する。
木構造は大断面集成材を使用することで広々とした柱のない空間を実現している。1、2階ともに保育室内の連続した大きな梁は燃えしろ設計とし構造体を表し、室内においても木のやさしさや温もりが感じられるようにした。
園庭には遊具製品を設置していないが、高低差のある築山のアンジュレーションは、乳児でも這い上がれる斜面や芝滑りができる急斜面なども組み込んでいる。他にも木登りができる樹木や、季節ごとに楽しめる草花や果樹などがあり、その他、ヤギや鶏などの小動物たちとも交わりながら活動ができる。