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作品紹介

建築デザイン



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Ishikawa (OKINAWA)

琉球の地で園児を守る環境共生型保育園

本計画は沖縄県うるま市の北部に位置し高速道路沿いの幹線道路からほど近く、周囲を戸建住宅に囲まれた住宅地に建つRC造 地下1階、地上2階建ての保育園である。
建物外観は、沖縄の強い日差しや暴風時の飛散物を遮るため、庇を大きく出し、縦格子状の手摺を連続させている。これらの機能上必須な要素を組合せ水平ラインが通るようにバランスよくデザインした。
建物の配置構成であるが、駐車場のあるレベルと、園庭のレベルで1.5m程の高低差のある敷地であった。
駐車場を低いレベルに設置することが前提で、バリアフリーの観点から低い部分にもサブエントランスを設けエレベータでそのまま各階へ行けるように配慮した。通常は大階段を上ってから園庭のある1階のメインエントランスや縁側などからアクセスする。
敷地は南北に長いため、建物を北側に寄せて、南側にまとまった広い園庭を設けた。より広い園庭を確保するため、1階の保育室上部にも天然芝の屋上園庭を設け、屋外階段で1、2階の園庭間を互いに行き来できる計画とした。上階の園庭にはプールや常設のシャワーで水遊びを楽しむことができ、下階の保育室もより涼しくなる。縁側沿いは田んぼやヤギ小屋を配置し、各所でこどもが活動する場所を計画した。
内部では、縦軸動線の階段室がシンボルとなるように明るく開放的な空間とし、1、2階の異年齢同士の交流をしやすく計画した。玄関やホールから見えるように特殊な透明ガラスを用い、外部面では厳しい西日に対しても断熱性のある柔らかい光が取り込めるガラスブロックを採用した。階段の踊り場では、給食室を見下ろすことができる格好の場となる。
2階の地域交流子育て支援室は誰でも気軽に立ち寄ることができるカフェである。室内からは0、1歳児のこどもたちの様子をうかがうことができる。3階レベルの高さで、はねだした位置にあるため、風が通りやすく、市街地や2km先にある海まで一望することができる。